違う土地に旅行に行った時に、ふと、あることを気にしてしまう事があります。
「あれ?この場所も○○っていうんだ。確か△△にも同じ地名があったな。」
そうです。
違う場所なのに、同じ地名がついているのか気になったんですね。
例えば、大都市圏だけで考えてみても
東京の「京橋」と大阪の「京橋」
東京の「丸の内」と名古屋の「丸の内」
といった重なりがすぐに頭に浮かびます。
そこで今回は、なぜ同じ地名が異なる地域にあるのか、その由来などと併せて調べてみました
地名の由来は大きく4つに分けられた!

調べてみると日本の地名は、大きく4つの由来によって付けられているらしいという事がわかりました。
1.地形やその場の環境などの地理的要因に基づく
2.城下町だったことに由来する
3.住んでいた住人の職業に由来している
4.神社仏閣があったことに由来する
1.地理的要因に基づく
このうち、割合として大きいのは1の地理的要因に基づく理由です。
割合にしてみると、実に8割程度が地理的要因に基づいているらしいですね。
例えば「大久保」や「大窪」といった地名であれば、そこに大きな窪地があることに由来します。
そして「赤坂」という地名であれば、そこに赤土の坂があったことが理由になっているというわけです。
よく考えてみると、日本全国には似たような地形を持っている地域があちこちにあります。
その場所の地名が地理的要因に基づいて付けられたなら、同じ名前の地名が日本全国に溢れていても不思議ではありません。
2.城下町だったことに由来する
城下町は、どこもある程度決まった手法で整備がされていきました。
そのため、城下町の同じような地点であれば、地名も同じになっている可能性が高いのです。
例えば、「大手町」といった地名を考えてみます。
日本の城郭では、正門として大手門という城門が設けられました。
つまり大手町とは、その大手門の周辺であったことから由来する地名というわけです。
3.居住者の職業に由来
城下町では、商人や職人を職種ごとにわけて居住させるような制度もありました。
このような「町人地」には、その住人の職業で、様々な呼び名が根付いていったのです。
例えば、呉服問屋が多い区画であれば、そこは「呉服町」という名前で呼ばれるようになります。
そして、鍛冶屋(鍛冶職人)が多く住む町であれば、「鍛治町」という名前になるというわけですね。
日本全国には、同じ商人や職人が多くいましたから、この由来によっても、同じ地名になる場所は多いというわけです。
4.神社仏閣がある
古くから日本では、神社仏閣に対し、特別な畏敬の念を払ってきました。
そのため、名の知れた寺社仏閣があった地域では、その寺社仏閣の名前をそのまま地名として用いるケースがありました。
愛宕・山王・住吉などは、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
言い換えれば、日本にはいくつもの愛宕神社や山王神社が存在していたという事でもあります。
「京橋」「丸の内」の理由は?
ここまできたところで、では、冒頭の「京橋」「丸の内」はどれに当てはまっているのか考えてみたいと思います。
1.京橋
東京にも大阪にも、「京橋」という駅がある事が知られています。
この「京橋」の由来なのですが、どちらも当時の都である京都に向かう橋がかかっていたことに由来しているそうなのです。
つまり理由としては、「同じような地理的要因があったから同じ地名になった。」と考えることができそうです。
2.丸の内
次に、東京と名古屋の「丸の内」についてです。
これら2つの町には、江戸城・名古屋城という立派な城があったという事が有名ですよね。
つまり、どちらも城下町であって、城郭の堀の内側の地点であったという事から地名が付いたと考えられます。
今回の記事では、日本の異なる地点に同じ地名が付いている理由について見てきました。
同じ地名をもつ地域に出くわしたら、その由来を考えてみるのも面白いかもしれないですね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。