全国植樹祭とは何?いつ行われる?天皇陛下が御臨席されるのは?

日本の国土は、その3分の2を森林が占めています。

この割合は、世界でもトップクラスの森林率に該当する値です。
日本が水資源に恵まれた国であるのも、この森林の存在があるからこそといえます。

その森林を守り育むための運動の1つ、「全国植樹祭」をご存知でしょうか?

今回の記事では、全国植樹祭についてのトリビアを、あれこれ見ていきたいと思います。

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全国植樹祭とは?


毎年春には全国植樹祭が行われる

全国植樹祭とは、豊かな国土の基盤である森林に対する国民の理解を深めるための祭典です。
国土緑化運動の中心的な行事の1つに位置付けられ、毎年春に開催されています。

全国植樹祭を主催するのは、国土緑化推進機構と開催都道府県です。
開催される都道府県は、全国47都道府県の持ち回りとなっています。

全国植樹祭は、「植樹並びに国土緑化大会」として始まり、1950年に山梨県で第1回が開催されました。
その後、1970年の福島県での開催から全国植樹祭の名称となり、現在まで続けられています。

式典には、天皇皇后両陛下も御臨席される他、全国各地から多数の参加者が訪れます。
2019年の愛知県での式典には、実に1万人規模の参加者が見込まれているのです。

式典では大会宣言がされる他、参加者による記念植樹国土緑化運動ポスターコンクール等の表彰行事が行われます。

国土緑化運動とは?


国土緑化運動とは、国土を森林で覆い自然の保護を推進しようという社会的な運動です。
気候や治山治水の悪化を防止し、森林資源の枯渇を防ぐという目的があります。

世界的に見ると、1890年代のアメリカが、国土緑化運動の発祥の地になるようです。
森林が非常に少ないと考えた開拓民たちが、植樹のための奉仕日を定めたことが始まりでした。

ネブラスカ州で始まった運動は、アメリカ全土、カナダ、ヨーロッパ諸国へと伝わります。
そして、世界各国でも植樹祭などが行われるようになったのです。

日本における国土緑化運動は、第二次世界大戦で荒廃した森林の復興が出発点でした。
終戦直後の1947年に森林愛護連盟が結成され、本格的に運動がスタートしたのです。

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国土緑化推進機構とは?


国土緑化推進機構は、東京都千代田区に本部を置く公益社団法人です。
同機構の会長は衆議院議長であり、最高顧問は参議院議長が務めます。

元々は、森林愛護連盟として、1947年に結成されました。

その後、1950年に国土緑化推進委員会となり、1988年に国土緑化推進機構に改称されます。
そして、2011年に公益社団法人へと形態を移行しました。

国土緑化推進機構の目的は、国土緑化計画を推進することにより、森林資源の造成、国土の保全及び水資源のかん養並びに生活環境の緑化をはかることです。
また、心豊かな国民生活の実現、日本の文化的発展、さらには地球環境の保全に寄与すること及び国際貢献も目的としています。

その目的の実現のために、「緑の募金」「緑と水の森林ファンド」「普及啓発・緑化支援」といった活動を行っています。

■緑の募金

「緑の募金」は、「緑の募金による森林整備等の推進に関する法律」に基づいて、1995年から本格的に展開されました。
企業、地域、学校などから寄付を募り、森林整備等を行う民間団体を支援しています。

■緑と水の森林ファンド

一人ひとりが森林を守り育て、より豊かな森林づくりを推進するため、1988年に「水と緑の森林基金」が設立されたのが始まりです。
2011年、国土緑化推進機構が公益社団法人に改組されたのに伴い、「水と緑の森林ファンド」となりました。

同ファンドは、寄付によって集められた基金の運用益により、「国民参加の森林づくり」運動推進のための事業を展開しています。

■普及啓発・緑化支援

国土緑化推進機構では、国土緑化運動の推進のため、様々な普及啓発・緑化支援活動を行っています。
全国植樹祭は、普及啓発活動の中で、中心的な行事として位置付けられているものです。

この他にも、「全国緑化キャンペーンの開催」「もりのくに・にっぽん運動の展開」「緑化コンクールの開催」「企業の森づくりサポート制度」「国際緑化事業」といった様々な事業があります。

全国植樹祭が行われるのはいつ?


全国植樹祭が行われる日は、その年ごとに決められます。
4月下旬から6月上旬の間で日を選び、開催されることが通例です。

近年の開催日と開催地は、以下の通りとなっています。

・2018年6月10日(日) 福島県南相馬市
・2019年6月2日(日)  愛知県尾張旭市
・2020年(日付未定)   島根県大田市
・2021年(日付未定)   滋賀県甲賀市
・2022年(日付未定)   岩手県(市町村未定)

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全国植樹祭には天皇陛下が御臨席される


全国植樹祭の式典には、天皇皇后両陛下が御臨席されるのが恒例となっています。
そして、天皇陛下の「おことば」を賜るとともに、天皇皇后両陛下による「お手植え・お手まき」といった行事も行われるのです。

全国植樹祭は、国民体育大会・全国豊かな海づくり大会と並び、三大行幸啓の1つとされています。
※行幸(ぎょうこう)
天皇陛下が外出されること
※行啓(ぎょうけい)
皇后陛下・皇太后陛下・皇太子殿下・皇太子妃殿下が外出されること


関連記事:国民体育大会とは何?いつ行われる?どんな競技が行われるの?

関連記事:全国豊かな海づくり大会とは何?いつ行われる?何をするの?


今回の記事では、全国植樹祭についてのトリビアを、あれこれ見てきました。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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