私たちの社会には、「無料」とつくのものがいくつもあります。
例えば、駅前などで配られているティッシュペーパーは「無料」ですよね。
そして、デパートの食品売り場で配られている試食品も「無料」です。
ところで、「無料」と似ている言葉に「無償」という言葉があります。
こちらは“高校教育無償化”などといった場面で使われていましたね。
全く同じ意味に思える「無料」と「無償」ですが、何か違いはあるのでしょうか。
調べてみると「無料」と「無償」には、決定的な違いが1つある事がわかりました。
無料の裏には何かが潜む!?
「無料」とは、“料金が無い”ということを意味します。
つまり、物をもらったりサービスを受けたりしても、金銭的な対価を求められることは無いということです。
しかし「無料」は無条件という意味ではなく、金銭以外の対価を求められる可能性があります。
例えば、インターネットで、サプリメントの”無料試供品”を配布する案内があったとします。
この場合、その試供品を手に入れるために、商品代金を支払う必要はありません。
しかし、試供品を配布する条件として、「個人情報の登録」や「SNSで試供品の感想を書く」といった見返りを求められる場合があるのです。
そして、「ただより高いものは無い」という言葉があるように、「無料」のサービスを利用したために、思わぬ負担を負ってしまうこともあります。
個人情報を登録した結果、頻繁に勧誘電話がかかってきたり、迷惑メールが大量に届くようになったとしたら、ちょっと笑えませんよね。
「無料」という言葉を聞いたときには、その裏に何か条件が潜んでいないかを、慎重に見極めることも必要になるのです。
無償は本当に無条件
これに対し「無償」は、料金はもちろん、他の見返りも求められません。
つまり「無償」とは、本当に無条件ということなのです。
例として、“無償の奉仕”であるボランティアを考えてみましょう。
ボランティアは、誰かの役に立つために、自分の時間や労力を捧げます。
ですが、ボランティアをするために、何らの条件も設けたりはしません。
金銭的な対価を求めないのはもちろん、一切の見返りを要求しないのが「無償」なのです。
決定的な違いは「見返りの有無」
結論を言うと、「無料」と「無償」の決定的な違いは“見返りの有無”になります。
・「無料」は料金を払う必要は無いが、何らかの見返りを要求されることがある
・「無償」は料金を払う必要が無く、見返りも一切要求されない
こう聞くと、「無償」の方が「無料」よりも圧倒的にお得な感じがします。
ですが、「無償」のものは数えるほどしか無いのが現実です。
それに対し「無料」のものは、生活のあちこちで見かける機会があります。
私たちの社会において、「無料」のサービスは、既に欠かせない存在になっているのです。
やはり大事なのは、「無料」の条件として、何か見返りを要求されないか見極めることだと言えます。
そして、その見返りが受け入れられる事であるのなら、「無料」のサービスを積極的に活用していくのも良いと思えますね。
なお、「無料」と言われたとしても、何の見返りも要求されない「無償」と同じ内容の場合があります。
そういう意味でも、“見極め”ということが重要になってきますね。
今回の記事では、「無料」と「無償」の違いについて見てきました。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。