けんちん汁と豚汁の違いとは?それはアレが入っていないことです

ご飯のお供には汁物が欠かせないというのは、多くの方に賛同いただけるのではないかと思います。
その汁物といっても様々なものが浮かびますが、私が嬉しいのは、具沢山なけんちん汁と豚汁です。

いつもは何気なく食べてしまっていたのですが、ふと疑問に思ったことがあります。
それは、「けんちん汁と豚汁の違いって何なの?」という点です。

考えてみると、この両方は似ていてややこしいところもあります。
そこで今回は、けんちん汁と豚汁の豚汁の違いについて考えてみました。

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けんちん汁と豚汁の決定的な違い


けんちん汁と豚汁をよく思い浮かべてみると、豚汁には入っていてけんちん汁には入っていないものの存在があります。
ズバリ、豚肉(肉類)が入っているかいないかの違いがありますよね。

そして、けんちん汁は豚肉どころか、動物由来の食品を全く使っていません。
つまり決定的な違いとは、「けんちん汁は肉類を一切使わない精進料理」というところにあります。

もちろん、具材や調理方法に差があることも多いのですが、それは家庭の調理方法や地域の風習によるによる誤差のようなものです。
それよりも一番核心を突いた答えは、けんちん汁は精進料理であり、肉類については一切使っていないという点でしょう。

この、「けんちん汁が精進料理である」という点を、もう少し掘り下げてみたいと思います。

けんちん汁の由来は精進料理から


けんちん汁と豚汁の違いとは

もう少し、けんちん汁の由来について詳しく見ていきましょう。
ハッキリとはしていないのですが、有力とされる2つの説があります。

1.鎌倉の建長寺にて修行僧が作った
2.普茶料理の巻繊が元になった


1.鎌倉の建長寺にて修行僧が作った


神奈川県の鎌倉市に、全国から修行僧が集まる「建長寺(けんちょうじ)」というお寺があります。

この「建長寺」で出されていた精進料理こそ、「けんちん汁」に他ならないという説です。
もちろん「けんちん汁」の呼び名も「建長寺汁(けんちょうじじる)」から由来しているというわけです。

2.普茶料理の巻繊が元になった


普茶料理とは中国由来の精進料理の事で、植物油や葛などが使われているのが特徴です。

この普茶料理の1つとして、巻繊というものがありました。
巻繊は、もともとは根菜を含む野菜やキノコを千切りにして、油揚げや湯葉に巻いて挙げた料理です。

この巻繊を汁物へと変えてしまったのが、「けんちん汁」だと言われています。


この2つの説のうち、どちらが真相なのかについては、全くわかっていません。
ですが、いずれの説であっても、「けんちん汁は精進料理に由来する」という点は変わりありませんよね。

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けんちん汁と豚汁の具材まとめ


「肉類」が入っているか否かが大きな違いという事がわかりましたが、けんちん汁と豚汁の主な具材について、もう少し詳しく見ていってみます。

1.けんちん汁の主な具材


けんちん汁の代表的な具材と言うと、ゴボウやニンジン、大根、サトイモといった根菜類を中心にした野菜と、コンニャク、ネギ、キノコ類や豆腐といった食材が挙げられます。

地域によっては、これに油揚げを入れたり、白菜や小松菜といった葉物野菜を加えることもあります。
こうすると、もともと具沢山のけんちん汁が、更に具沢山の汁物になります。

味付けは、みそ仕立ての味付けを連想される方も多いかもしれません。
ですが、本来のけんちん汁は、昆布やしいたけを使って出汁をとっていきます。

2.豚汁の主な具材


豚汁の主な具材は、ゴボウや大根、ニンジンやサトイモなど、けんちん汁と同じように根菜類を中心とした野菜類です。
もちろんここに、コンニャクやネギ、キノコ類といった食材を加えたり、葉物野菜を加えたりといったこともよくあります。

そして、豚汁の場合は、ここに豚肉が具材として加わるというわけです。

こうしてみると、けんちん汁と豚汁の具材には、かなり似ている部分が多いことが分かりますね。
改めて両方の具材を比べてみると、「豚肉の有無」以外の違いはほとんどないことを実感しました。

けんちん汁にはけんちん汁の良さ、豚汁には豚汁の良さがあり、甲乙つけがたいです。
ですが、私としましては、いずれもの汁も、今後も美味しくいただいていきたいと思います。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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